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前回、<少し過去を振り返って・・・>、<そして未来に向かって・・・>というタイトルでコメントしましたが、突如発生してあっという間に地球を覆った新型コロナウイルスに世界中が翻弄され震撼するとんでもない事態に陥りました。私は、経済学者でも政治家でもありませんが、ビジネスの現場で長年にわたり海外と日本を比較する環境にあり、今も多くの海外の友人たちから生の現地情報を拾える立場にあるものとして、できる限りのメッセージを皆さんにお伝えしようと思います。

前回のコメントで、”変化に強いものが生き残る”という話をしましたが、まさに予測できないタイミングで一気にその時が来てしまいました。過去を振り返り、その後、世界はどうなったのか?そして今何が起きていて、今後、どのような世界になるのかを私なりに予測してみます。

その上で、海外の情報に接しにくい中小企業、個人事業の経営者、それに過去の経験値が少ない若いみなさんはどのような準備をすべきなのかという点について、私の考えを披露させていただきたいと思います。

 

1.改めて過去を少し振り返って・・・

このホームページは、それを立ち上げた昨年末、<はじめに・・・>というタイトルで、<世界が激変しグローバルな規模での保護主義化が進み過去80年で最も深刻化>という文章から始まりました。

それは、まさに1929年の世界大恐慌後の世界、各国が保護主義に走り第二次世界大戦へと突き進んだ時代を指しています。コロナが深刻化する前は、リーマンショックに匹敵するとか、いわゆる有識者と言われる人たちを含め無責任なコメンテーターたちの意見が溢れかえっていました。呑気な日本には、今も同じ雰囲気が蔓延し、政府や為政者の批判だけを繰り返す無責任体質は何も変わっていないようです。今や世界中の国々に資金提供するIMF(世界通貨基金)さえ世界大恐慌に匹敵、それ以上の深刻な不況がやってくると警戒し初めました。

戦後10年ほどして日本は、高度成長の坂を駆け上がり多くのビジネスマンが大企業を目指し日本型の終身雇用が定着、世界に敗戦国日本の奇跡の復興をアピールします。会社に忠誠を尽くすサラリーマンが日本を覆い尽くすようになり、長く続くバラ色の未来を多くの日本人が確信していました。

そこに、1973年秋の第一次オイルショック、1979年の第二次オイルショックが世界を襲いますが、国や民間企業、国民みんなで耐え抜いた日本はいち早く苦境を脱出、量から質への転換を実現することで世界に日本人の強さと日本経済の復興をアピールできたのです。

しかし、90年代初頭からのバブル崩壊、1997年にタイを震源とする金融危機、その後の日本経済の低迷と21世紀初頭中国を初めとするアジア諸国の台頭による日本の相対的な地盤沈下は長く続き、2009年に顕在化したリーマンショックなどによって構造的なものとなってしまいました。この間に、阪神大震災、東日本大震災に代表される様々な天災に見舞われたのは記憶に新しいところです。

その後、安倍政権になり様々な問題はあるものの日本の政治は安定し世界からの信頼も回復してきたように見えていました。しかしながら、トランプ米国大統領の出現によって、世界中に保護主義の波が押し寄せる危険な雰囲気ができていきました。異常な高関税をかけあう米中の不毛な争い、世界に背を向け軍備増強に逆走するロシア、21世紀のバックスチャイナ(世界の圧倒的なリーダーとなることを)を目指す中国、EUからのイギリス離脱、その他多くの保護主義的な動きが現在の地球を覆うようになりました。

私が以前指摘したのは、まさにこの世界大恐慌時代を想起させるような保護主義の世界的な蔓延の怖さです。実は、数ヶ月前までは世界中にお金が溢れかえり投資家たちはそのお金の向け先探しに奔走し、世界中の政治家たちはみせかけの好景気維持のために多くの税金をつぎ込んできたのです。

そして突然のコロナショック。

インターネットが世界を覆い、いつでもどこでも簡単に人が移動でき、そして企業も生産や販売を国境を越えて繋ぐ時代となった今、今回のコロナショックが過去のどの経済危機と比較しても想像をはるかに超える深刻な事態を引き起こすことは、想像に難くありません。

今、感染の拡大を防ぐことは当然最優先です。しかし、この後に来る恐ろしいシナリオを真剣に予測しそれに備えること、それこそが迫り来る未曽有の危機を乗り越えて生き延びる最も重要な手だてであると私は信じます。

同じ危機感を共有しチームとなって迅速かつしなやかに、そしてそれぞれが自立性と責任感を持って繋がる、あなたの<チームダーウィン>を今すぐ模索してください。

では、具体的にどうするのか?

次に私が思う対応策についてご紹介します。

 

2.ピンチをチャンスに変えるのはあなた・・・

まずは、近未来に訪れるコロナ感染鎮静化後の深刻な状況をイメージしてみましょう。

・ 大企業の倒産が増え大量リストラを余儀なくされる。 多くの中小企業も破産。
突然の売上収入大幅減や消失(蒸発)により固定費が大きな足かせに。今、まさに直面している問題です。
・ 日本中に失業者が溢れる。
・ 一気に治安が悪化、自殺者の数も劇的に増加する。
・ 日本経済は破綻、すでにコロナ対応で多くの借金を抱え財政出動の余地はなくなる。
・ 数年先に、毎日のように物価が上昇し通貨安が定着するハイパーインフレの時代がやってくる。
1980年代にブラジルを襲った恐ろしいハイパーインフレの世界が日本を襲うかも。 それとも不況と物価上昇が
同時に進行するスタグフレーションか? 何れにしても国力は劇的に低下して多くの日本人はさらに貧しくなる。
・ 新興国(以前、BRICKSと呼ばれた先進国予備軍) や途上国での財政破綻による金融危機。
IMF も先進国も支え切れないほどの規模になり多くの金融機関が破綻。
・ 世界中でテロが復活する。
・ 日本ではないと思いますが、局地的な戦争や内紛が増加する。

などなど想像するだけで恐ろしい世界がやって来る危険性が過去にないほど高まっています。しかし、ピンチの後にはチャンスあり。動きが鈍い恐竜が滅亡した後に繁栄した生き物は数知れません。日本には小型サイズの恐竜も沢山います。恐らくその数は世界一でしょう。新しいものから目を背け変化を嫌う中小企業のオーナー、上司の顔色だけを伺いどのような環境変化が目前に迫ってきても意思決定も何もできず不満だけを述べるサラリーマンの群れ。自分の国を陥れるリスクを顧みず言論の自由を盾に国民を煽るマスコミや口先だけの政治家、小役人などもそうですね。皆さんは、このようなメンバーと一緒に危機を乗り越えることができると思いますか?

世界の動きを把握してビジネスチャンスの芽にいち早く気づきすぐに行動できるものだけが、生き延びることができるのです。そして大きく変化した新たな世界でビッグチャンスをつかみ夢を実現する若者たちも数多く出てくるでしょう。

現実に先例がありますよね。日本でも、楽天、ソフトバンク、ユニクロなど30年前には誰も知らなかった会社ばかりです。いずれも世界に誇る日本の大企業に成長しました。ユニクロは、1960年代までに日本で衰退した繊維産業(アパレルというと格好いいですが)から身を起こした代表格です。成功例は、他にも色々ありますね。食品関係では、ドンキ・ホーテや回転寿司チェーン、そしてセブンイレブンを始めとするコンビニチェーン。これらは、まだまだ歴史の浅い企業ですが、昔からある業界です。IT のように20年ほど前から出現した新しい業界ではありません。

日本の現代経済史を振り返ると日本経済の中心を担ってきたのは、繊維、鉄鋼、電機、自動車、半導体、ITというような業界です。今後、IT をベースにした多くの新たな産業が発展すると言われていますが、今、私たち個人でもできることは沢山あるはずです。今、目の前に起きていることが、多くを私たちに教えてくれます。無意に政府の批判をしたり、先行きを悲観している暇などないはずです。前述のようなビッグビジネスを実現するなどの大きな夢を描かなくても、あなたとあなたの家族の人生を豊かにするための方法は幾らでもあります。そのためには固定観念に囚われないこと、すぐに行動を起こすこと、但し、思い込みだけで走り過ぎず冷静な状況判断を伴うこと、そして、従来の思考パターンを今すぐ変えることが重要です。

ただし、思いはあっても必要な情報やネットワークがなければ、チャンスに気がつかず活かすこともできません。そのための武器が、言葉(英語、できれば中国語も)、貿易実務、会社の数字に強くなることです。専門家になる必要はありません。ある程度でいいのです。しかし、その努力は、自分でやるしかありません。

現実的な提案をひとつ。

海外か地方(田舎)で仕事しましょう。移住なんて大げさに考えなくても数年間働いて態勢を整えるのです。今は、コロナ感染問題があるので海外にも地方にも移動できませんし、すべきでもありませんが、少し落ち着いたら行動しましょう。何故、あなたの生活を圧迫する固定費が高い都会で生活する必要がありますか? 満員電車に揺られて事務所で毎日同じ行動パターンを繰り返すことに疑問を感じませんか?

今回のコロナ騒動が教訓です。小さくても身軽な方が良いのです。そしてインターネットが世界の隅々にまで浸透している今日、どこにいても世界中に情報発信できます。都会の大企業の中で勤務、でも実態は小さな檻の中の小動物でいるよりも、遥かに多くのことを学べます。 特に、地方は人材が不足しているのでニーズはあります。収入は減るでしょうが、コストも減ります。しかし、これを補完する方法は幾らでもありますよ。国や地方の行政機関も地方創生と銘打って、お金(補助金や融資)だけは出しますね。 どう活用するのか、考えるのはあなたです。

今回は、コロナショックという未曾有の激震に今まさに襲われている最中ですから、ほとんどの人が不安に苛まれていると思います。それは私も同じです。こんな時だからこそ真剣に自らの考え方や行動様式を見直しましょう。

チャンスは、すぐ目の前に必ず転がっています。

2020年4月

ドリームボート・ジャパン 代表

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